外来化学療法室

がん化学療法(がん薬物療法)とは

抗がん剤による治療で、手術療法や放射線療法と並ぶ、がん治療の3本柱の一つです。従来からある抗がん剤に加え、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬など様々な薬剤を用いてがん治療を行います。抗がん剤治療は多くの場合、副作用が伴いますので、副作用を軽減させて適切で安全な治療を行うことが求められます。

外来化学療法室について

当院外来化学療法室は、外来通院されている患者さんを対象に点滴や注射による薬物療法を提供しています。がん診療・緩和ケアセンター内に開設しており、リクライニングチェア13床、ベッド7床の計20床で運用しています。各診療科医師の指示に従い、がん化学療法看護認定看護師1名を含め、6名の看護師で点滴管理を行います。また、患者さんの体調の具合、副作用の発現の有無、日常生活の困りごとなどを伺い、安全で質の高い支援を提供できるよう努めています。

がん診療・緩和ケアセンター薬剤部を隣に設置し、がん専門薬剤師1名、がん薬物療法認定薬剤師1名を含む4名の薬剤師が治療内容の監査、抗がん剤の調製、薬に関する指導などを行っています。

患者さんの体調をきめ細かく観察して医師・薬剤師・看護師・ソーシャルワーカー・栄養士など多職種で連携を図り対応します。

 

外来化学療法室オリエンテーション

通院での治療となったときに安心して治療を受けていただけるようオリエンテーションを行います。治療の流れ、治療スケジュール、日常生活の注意点、副作用が強い時の連絡先などをお伝えします。外来化学療法室の見学もしていただけます。また、通院方法の確認やご協力いただけるご家族などの確認もさせていただきます。

 

外来での薬物療法の流れ

①受付

 再来受付で受付をします。

②採血

 治療当日は採血がありますので、検査科で採血をします。

③診察

 当日の体調や血液検査の結果を踏まえて各診療科の医師が治療の可否を決定します。

④治療

 診察で治療が決定したら外来化学療法室で点滴を行います。治療室は予約制となっていますので、到着が早い場合はお待ちいただくことがあります。

 治療中に看護師が副作用の様子、日常の様子を伺い、対策を一緒に考えますのでどんなことでもご相談ください。

⑤治療終了

 予定されている治療が終了したら体調に大きな変化がないことを確認してご帰宅となります。

 

 

アピアランスケアについて

アピアランスケアとは、外見(appearance)の変化を補完するケアのことです。薬物療法により、脱毛・皮膚の変化・爪の変化などが起こることがあります。薬剤によって外見の変化は異なりますので、患者さん個々に合わせたケアの方法について一緒に考えさせていただきます。お気軽にご相談ください。